齊藤酒造 酒蔵見学

もくじ

齊藤酒造の酒蔵見学へ

はじめに

酒処・伏見で生産される日本酒の中で、私たちのお気に入りの銘柄の一つが「英勲」です。

この銘柄は、等級や種類によって全く異なる味わいを持つ日本酒です。

京都日本酒体験でも試飲していただく、この「英勲」はフルーティーな味わいで、海外からの観光客にも人気があります。

伏見の高瀬川沿いにある齊藤酒造がこの「英勲」を造っている酒蔵です。

10月上旬、今年の新酒が発売されたばかりのこの頃、私たちはこの齊藤酒造を訪ねる機会がありました。

今回、齊藤酒造の製造部長の中村さんに酒蔵の裏側を案内していただきました。

酒蔵見学へ

齊藤酒造の現在の杜氏さんは浦井さんです。

浦井さんは、東北地方の南部杜氏に属しています。

杜氏とは、酒造りの全工程を管理・指導する責任者です。

杜氏になるには、豊富な経験と知識、技術が必要となります。

齊藤酒造の蔵人たちは、最高位の「杜氏」と同じレベルの技術を持っている方が多いそうです。

その話を聞いて、私たちは素朴な疑問を抱きました。

「優れた人材が複数集まって、どうして物事がスムーズに運ぶのだろうか?」

しかし、齋藤酒造では、優秀な蔵人たちが集まっても大きな問題はないようです。

優秀なプロフェッショナルが、「いいものを造ろう」という志をしっかり共有し、協力し合い追求していく…

優れた技術をうまく調和することで生み出された日本酒が「英勲」なのです。

このような話を聞いていると、このチームが造る酒がどうして魅力的なのかがよくわかりました。

酒造りの秘密

このように人間の技量が問われる環境にあっても、機械の活用は必要になってきます。

ここの酒蔵では、酒造りの各工程で機械が最適と判断されたものは、機械が使用されています。

私たちが訪れた際も放冷機で蒸し米を冷やしている最中でした。

蔵人たちは蒸しあがった米と放冷機で冷まされた米、両方に細心の注意を注ぎながら作業を行なっていました。

このように一つ一つの工程を蔵人が常にチェックし、管理することで、酒質に妥協のない安定した酒質の酒造りを実現しているのです。

放冷機で蒸米を冷却している様子
蒸米の状態を確認している様子

45%まで精米された蒸し米は、まるで宝石のように輝いていました。

今回、この段階の酒米の蒸し米を試食することができました。

初めて食べてみた酒米の蒸し米は予想外に硬く、普段食べている白米とは全く違うものでした。

蒸しあがった米は45%まで磨かれた米で、宝石のように輝いていました。

初めて酒造りで使われる蒸米を食べたが、これが思いの外硬く、炊いた飯米とは大きな違いがありました。

この蒸し米が「古都千年 純米大吟醸」になるのですが、その様子は「京都に来たら飲みたい!日本酒Best4」の記事で紹介しています。

45%まで精米された蒸し米

日本酒の試飲

酒蔵の見学が終わると、事務所に案内して頂き、試飲をさせていただきました。

酒米の王様といわれる山田錦を使った純米大吟醸「一吟(いちぎん)」を試飲させていただきました。

酒米を35%まで磨き、加水や加熱殺菌をしない無濾過の「純米生原酒」です。

さらに「純米古酒」つまり「熟成酒」もあり、どれも驚くほど美味しかったです。

酒蔵見学と試飲後、純米生原酒24H(しぼった後24時間以内に瓶詰めするタイプの生原酒)と古都千年 純米酒を思わず購入させていただきました。

齊藤酒造では、毎年3月と10月に蔵開きを行います。

蔵開きのイベントでは試飲可能なものもあるので日本酒ファンは要チェックです!

時間の都合で見学できない方も、お近くにお越しの際は、ぜひ齊藤酒造の日本酒をお試しください。

また、京都日本酒体験に参加すれば、様々な日本酒を試飲し、酒造りの秘密を直接知ることができます。

京都を訪れたら、伏見の酒蔵巡りは外せません。

私たちと一緒に、京都でお気に入りの日本酒を発見してみませんか?

英勲のラインナップ
数々の賞状を受賞されている齊藤酒造
この記事を書いた人
Rieko

帰国子女の国際唎酒師。2児の母で、日本酒や甘酒を使った料理やお菓子作りが趣味。
世界中から多くの日本酒ファンが参加する、京都日本酒体験(Kyoto Insider Sake Experience)ではガイドをつとめる。

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