藤岡酒造 見学① 蔵元に聞く[酒造りへのこだわりや想い]

「京都」といえば何を思い浮かべますか?…寺、神社、舞妓さん、、色々ありますよね。

ですが、実は日本でも有名な酒処というのはご存知でしょうか?

京都市の南にある「伏見」は20以上の酒蔵があり、全国でも有名は「三大酒処」の一つです。今回はこの数ある酒蔵の一つ、「藤岡酒造」の酒蔵見学へ行ってきました!

もくじ

明治35年創業 藤岡酒造へ

藤岡酒造は伏見桃山駅から徒歩5分の伏見の街の真ん中にあります。明治35年に京都市東山区にて酒造りを始めたそうです。

その後、滋賀県の大津市に製造場を増設するなどをし、明治43年に伏見の地に製造場を設け、大正7年に今の場所で製造をするようになりました。最盛期には8,000石ほどのお酒を製造していたようですが、平成6年に三代目蔵元が急死したのがきっかけとなり平成7年の造りを最後に蔵を閉じたようです。

その後、現在の蔵元である五代目当主、藤岡正章さんが酒造りへの情熱を忘れられず平成14年に蔵を新しく建て直し、ゼロから酒造りを始めたのが今の蔵です。

藤岡酒造の酒蔵見学は「酒蔵Barえん」(藤岡酒造の利酒、販売スペース)からのスタートです。まずはワクワクしながら外階段を登り、酒蔵Barえんの二階部分へ。

そこは清潔感と趣きのある雰囲気の部屋でした。真ん中には大きな木の箱にガラスを置いた机が…箱の中にたくさんのオシャレな空き瓶と白の布袋が展示されてます。このような箱をどこかで見たことあるような・・・

机や空き瓶などに見惚れていると、そこに現れたのは五代蔵元の藤岡正章さん。第一印象で丁寧な感じの柔らかくて話しやすい雰囲気の方だなと思いました。藤岡さんに机のことを尋ねると、「これは昔、使っていた槽 (ふね)ですよ」とのこと。そういえば、机の端に垂れ口がついてる!

展示されてる槽を何度か見たことがありますが、こんなに身近に見たのは初めてでした。昔使ってたものも、このようにオシャレな使い方をしてセンスの良さを感じました。

藤岡酒造 蔵元のこだわり・想い

ここから藤岡正章さんに藤岡酒造の歴史、酒米や日本酒造りにかける想いについて聞かせてもらえました。ちなみにこちらで出して頂いたお水は藤岡酒造の仕込み水だそうです!

藤岡さんが新しく建て直した赤レンガの蔵はもともとの藤岡酒造の倉庫の部分で、仕込みタンクが6本しか入らない、伏見で一番小さい蔵だそうです。藤岡さんは新しく酒造りを始めるのにたくさん種類ではなく純米酒に絞って新たなブランドを立ち上げことにされました。

新しく立ち上げたブランドは、 「青空を見上げた時ホッとするような気持ち」をコンセプトに仕事終わりに飲むようなやさしい味を目指れてます。藤岡酒造のブランド「蒼空」はこの想いから名付けられたようです。

酒造りへのこだわり

藤岡さんは納得のいくお酒を造りたいというこだわりから、米と水だけを原料とし、普通酒でも大吟醸酒と同じように一つ一つ工程に手間隙をかけて製造しています。一般的な酒蔵だと一日に1本ずつ仕込むところを、藤岡酒造では一週間に1本しか仕込めないようです

工程だけでなく、もちろん材料である水と米にもこだわってます。藤岡酒造がある「伏見」は昔「伏水」を呼ばれる良質な伏流水が流れている場所です。伏見はどこを掘っても良水な井戸水が出てきます。

その中でも最良の地下水と言われている「白菊水」は東から西に向かって流れており、伏見の酒蔵の中でも最も東に位置する藤岡酒造は白菊水の上流の最高の井戸水を酒造りで使ってます。

また、もう一つの材料である米も納得のいく米を使ってます。酒米は、今は吟醸酒なら兵庫県の山田錦、純米酒なら長野県の美山錦をメインに使ってるようです。

少し前までは山田錦がメインだったようですが、ある年の台風被害の為、主力である山田錦が入手困難になり困ってたようです。そこで学生時代と新社会人時代を過ごした関東地方ではよく使われている長野県の美山錦という酒米を思い出し、美山錦での酒造りにチャレンジしてみました。

すると美山錦で造った純米酒は自分に理想とした味になって、たいへん驚かれたそうです今ではこの美山錦が主力酒米の一つとなってます。

藤岡さんの米へのこだわりはまだまだ続きます。技術向上の為、ワイナリーの蔵の見学に行かれた際に原料である葡萄を育てている土への強いこだわりに衝撃を受けられました。

そこで自分の米へのこだわりを振り返り、原料である米の勉強は不可欠だと感じました。そのためには自分で田に足を入れ、苗を手で植えて、雑草を抜き、汗をかく。そのような地道な作業を通じて、土を知り、米を知り、酒造りに繋げていきたい!その想いから自ら米づくりを始めることを決意されました

理想の米を追い求めて

理想の米の育成に適した土地を探すこと数年、ついに京都大原にて米作りを始めることになりました。

京都大原は京都市の北東に位置し、東西を山に挟まれ、南北に川が流れる閑静な土地です。鹿や猪やもぐらも出るほど自然豊かな土地で、山からの豊富な水を利用して米作りに励んでます。

もぐらの開けた穴から田んぼの水が抜けないように穴を見つけては塞いでいくというようなもぐらとの戦いも米作りの中の大事な作業の一つだそうです。

藤岡さんが作られている米の品種はキヌヒカリという飯米です。京都大原では最も多く作られ、親しまれているお米です。

このキヌヒカリで作られた日本酒も藤岡酒造で販売されてます。藤岡酒造では今後、酒米だけで酒造りをしていくのは難しいのではないかと考え、キヌヒカリのような飯米での酒造りの技術向上にも力を入れてます。

また、今までの一般的な酒造りとは違い、米をただ磨いていくだけではなく、今まで削っていた部分も使い、雑味をどうすれば生かしていけるのか?など、低精白の米での酒造りにも今後チャレンジしたいとおっしゃってました。

このような造り手としてのワクワク感も大事に、品質にこだわり丁寧に酒造りをされてるそうです。

たっぷりとお話を伺ったあとは、倉見学へ。次回の【藤岡酒造・倉見学編】に続きます!

藤岡酒造・Barえん
Barえん

営業時間 : 11時30分~18時00分

定休日 : 水曜日
蔵見学についてはウェブサイトをご覧ください(要予約)

ウェブサイト 

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