知っておきたいストーリー
京都・伏見は伏見城の城下町として、16世紀後半から酒造りの町として栄えてきました。
伏見の地名の由来は元々「伏流水→伏水」から来ているように、ミネラルをバランスよく含んだ良質な地下水が湧き出ます。
この良質な地下水が湧き出るこの地で造られた日本酒は、古くから庶民はもちろん、侍や武士、そして天皇にも愛され続けてきました。
日本の歴史を動かしてきたその重大な場面で強者たちがこの国の未来を想い、語り合い、命をかけた…その場面に伏見の酒は強者たちと共にあったのだろう…そんな京都や伏見の歴史に思いを馳せながら味合うと、伏見の日本酒はさらに奥深さを増すのではないでしょうか?
京都・伏見の豊かな文化を理解するには、伏見の日本酒を味わうのが一番です。
今回、伏見を訪れたら飲んでみたい日本酒を4つをご紹介させていただきます。
京都に行くときは、ぜひ参考にしてみてください!
京都で飲んでみたい日本酒 オススメ4選!
月の桂 純米大吟醸 にごり酒
ブランド名: 月の桂
商品名: 祝米 純米大吟醸 にごり酒
特定名称: 純米大吟醸
精米歩合: 50%
日本酒度: +1
伏見で最も古い歴史を持つ「月の桂」の創業は1675年です。伏見の中心部から少し離れた、鴨川沿いで伝統を紡ぐこの酒蔵の代表的な酒がこの1本です。
京都発祥の酒米である「祝米」を50%まで磨いた純米大吟醸のにごり酒。
19世紀以降、醸造技術が発展し、透明で澄んだ日本酒が主流となっていきましたが、その主流に逆行する形で13代増田徳兵衛が苦労の末に誕生させたのがこの「にごり酒」という新ジャンルです。
そこに現在の14代目 増田徳兵衛の「京都産の米」へのこだわりが加わった、この1本は月の桂のにごり酒の中でも最上位にあたります。
爽やかで上品な香りと米の旨味、また加熱殺菌することなく瓶詰めされているため、口の中に含むとフレッシュな発泡感が楽しめます。
口に含む度に旨味が増し、喉へ通してしまうのが惜しい気持ちになる日本酒です。
余談ですが、開栓時は吹きこぼれに注意して下さい。
昔、「お前のところの酒は、畳が飲むのか!」と顧客から言われたという逸話もあります。
このにごり酒は溢れるほどのポテンシャルを秘めた日本酒のようですね!
古都千年 純米大吟醸
次にご紹介するお酒は、齊藤酒造の「英勲」ブランドの代表的な一本です。
高瀬川沿いに蔵を構える齊藤酒造の商品の中で、古都千年は京都産の酒米「祝」を使用し、多くの日本酒ファンに愛されている銘柄です。
ちなみに「祝」とは京都原産の酒米で、京都の酒蔵だけが使用が認められている酒米です。
この日本酒は祝米の特徴である独特の香りを最大限に生かした一本で、多くの人がこの純米大吟醸酒を飲むと、
その甘さを口にします。
古都千年 純米大吟醸を飲むと、伏見の日本酒の特徴である甘口の味を実感することができます。
祝米のまろやかな旨味と爽やかでフルーティーな香り…たまりません!
英勲のモットーは 「酒はメインではない。酒はあくまでも食事を引き立たせる脇役である」です。
英勲の酒は京都の上品なお料理によく合います。
京都に来られた際はぜひ京料理と一緒に、英勲のお酒をお楽しみください!
ブランド名: 英勲
商品名: 古都千年 純米大吟醸
特定名称: 純米大吟醸
精米歩合: 45%
日本酒度: ±0
大吟醸 生原酒
3つ目に紹介するのは、月桂冠の大吟醸生原酒です。
月桂冠は、1637年創業し、伏見で最も大きく、もっとも長い歴史があります。
世界的に有名なブランドで海外でもよく知られてます。
月桂冠の最も古い酒蔵は、ここ京都伏見にあります。
長年金賞を受賞し続けている、この古くて小さな酒蔵は最高級の酒を少量だけ造っています。
こちらの酒蔵で造られた大吟醸酒を、無濾過、無加水、火入れ無しでフレッシュな状態で瓶詰めしたのが
この「大吟醸 生原酒」なのです。
この生原酒は要冷蔵で賞味期限は製造後2週間という短さです。
一度、瓶を開栓すると、その日その日で味が変わります。
残念ながら、日本全国で探しても、この日本酒は他では手に入りません。
この商品は月桂冠大倉酒造記念館でのみ購入できます。
この大吟醸生原酒は、一般の人が知っている日本酒とは全く違います。
初めて飲む人は、「これが本当の日本酒の味なのか⁈」と皆驚きを隠せません。
日本を代表する酒米「山田錦」と「五百万石」を50%まで磨き上げた、フルーティーな香りと濃厚な味わいは絶品です!
ブランド名: 月桂冠
商品名: 大吟醸生原酒
特定名称: 大吟醸
精米歩合: 50%
日本酒度: +3.5
純米 美山錦
藤岡酒造は伏見の歴史的なエリアにある、「蒼空」ブランドの小さな酒蔵です。
青く澄み切った空…という意味の「蒼空」という名の通り、ここの日本酒は強い個性を打ち出す他の酒蔵とは違い、
純粋で澄み切った日本酒を造っています。
その代表格がこの「純米 美山錦」です。
長野県産の美山錦を使ったこの純米酒は、一般的な濃厚で力強いイメージの純米酒とは異なり、驚くほど柔らかで優しい味わいです。
飲んだ時に感じる柔らかさと優しさの中にしっかりと米のうま味は、これ以上ないというほどの味わいで、澄み切った鮮やかな青空を見上げた時のような感覚が口の中いっぱいに感じられます。
どんな料理とも、もちろん相性が良いのですが、まずは心を落ち着けてこの日本酒だけを飲んでみて下さい。
「日本酒がこんなに美味しいとは思わなかった…」と思っていただける1本です。
ブランド名: 蒼空
商品名: 純米美山錦
特定名称: 純米酒
精米歩合: 60%
日本酒度: ±0
京都日本酒体験に参加してみませんか?
今回ご紹介させて頂いたのが伏見でオススメの日本酒4選です。
もちろん、京都・伏見には他にもたくさんの種類の日本酒がありますので京都を訪れたら、ぜひ伏見で日本酒の飲み比べを楽しんでください!
日本酒の知識や背景を知ると味の奥深さや、自分の好みを再発見したりとまた違った楽しみ方もできます。
京都日本酒体験では、伏見の秘密や酒造りの歴史に迫るとともに、さまざまな種類の日本酒を楽しみながら学ぶことができます。
京都日本酒体に参加して、日本酒の知識を深めて自分のお気に入りの1本を見つけてみてはいかがでしょうか?